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  • 執筆者の写真Kumi Umuyashiki

Journey: 旅路

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CIサイコセラピーとの出会い


2015年のことになりますが、癌サバイバーの方とヨガのプライベートセッションを行っている時に、CIサイコセラピーの創始者であるガボール・マテ医師と初めてメールを交わしました。「身体がノーと言うとき」の執筆者であった彼は、私が突然送ったメールに親切に返信してくださり、癌サバイバーの方と行うヨガについてアドバイスを頂けたのです。


その時ガボール先生と交わしたメールは短いものであって、その後ずっと連絡は取り合っていませんでした。とても有名な医師なので、そんな容易にコミュニケーションができるような方ではなかったし。


ところが、私自身が心身症になりカナダの離れ島の自然の中で治癒をしていた2019年、ガボール・マテ医師から突然メールが来たのでした。彼は、私がまだ癌サバイバーの人や精神的に不安定な方、体に痛みがある方たちとヨガをしていますか?と、聞いてきました。

私は自分が心身症になってカナダの島にいることを告げ、その頃診てもらっていたアーユルヴェーダの先生に、サイケデリック心理療法を勧められていると返事をしました。


ガボール医師はサイコセラピーを指導しつつ、アヤワスカ(ペルー原産の幻覚を起こす植物)を使ったセレモニー(儀式)でトラウマセラピーを行っていることもあり、私が心身症の治療に幻覚を起こすサイケデリック療法を提案されたことを伝えると興味を持たれ、「インタビューをしたい」と言われました。


日本では考えられないことかもしれませんが、北米ではサイケデリック心理療法やカナビス(大麻)を使った医療行為が合法化されつつあります(医療大麻はアメリカのほぼすべての州で合法)。例えばアメリカに住む私の友達は、アフリカ原産のIbogaという幻覚を起こす植物(plant medicine)を使い、ヘロイン中毒者のセラピーをして社会復帰を手助けしています。


こういった幻覚を起こす "植物の薬(Plant Medicine)"は、サイケデリックと呼ばれています。

日本でこういうことを書くと、ドン引きされてしまいそうで不安ですが、北米や南米で医療行為に使っている人を何名か知っています。


何でもそうですが、使い方によって良い効果を出すのか、悪い効果になるのかが、異なってきます。

これらを医療行為やセラピーとして使う場合は、"Set and Setting"といって、どんな意図を持ち(=Set これは"mindset"の短縮用語 )、どんな環境(=Setting)でそれらの植物を使うかが、良い効果を出すための大切な要素となります。


私はめちゃくちゃ恐がりなので、カナダの離れ島でサイケデリック体験をすることは、そこにお医者さんが一緒にいてくれたとしても、不安でできませんでした。

だけど、アーユルヴェーダの先生は、"It can help dissolve your ego"(あなたの自我を溶かして本来の自分を知ることができる)と教えてくれました。

・・・それでも、不安すぎるわ!


そんなやり取りをアーユルヴェーダの先生としていた時に、サイケデリック療法に精通しているガボール医師から4年ぶりにメールが届いて、びっくりしたのです。

でもおもしろいことに、彼は私をインタビューしたいと仰っていたのですが、結局日程等が合わず(というか、彼からの返事が途絶えてしまった)、インタビューの話はなくなってしまい、結局一度もガボール先生とは話をしていません。


アーユルヴェーダの先生に提案されたサイケデリック体験の話もそのまま消えていき・・・。


私の心身症は、カナダの島の生活(人口100人の自然溢れる村の生活)で良くなっていきました。

体が良くなり、さてこの先どうやって生きていこうか、という悩みはあったので、誰かに相談したくって、再び前出のアーユルヴェーダの先生に、誰か良いカウンセラーを知らないか、尋ねたのでした。


アーユルヴェーダの先生は、Compassionate Inquiry (CI) が良いかもしれないと、提案してくれて、CIセラピーのウェブサイトのリンクを送ってくれました。


リンクを開いてみると、Compassionate Inquiry はガボール先生が開発したサイコセラピーで、私は再度驚きました。だって、アーユルヴェーダの先生は、私がガボール先生とやり取りしていたことを、知らなかったのだから。


そんな感じで、4年ぶりにガボール先生に繋がって、それはとても不思議な繋がり方で、彼が開発したサイコセラピーに興味が沸かないはずはありませんでした。


私は子どもの頃から頻繁に心身症になっていて、その度に生活拠点を変えたり、環境を変えたり、生き方を変えて、健康を取り戻してきました。

そんな歴史を生きてきたので、ガボール・マテの著書「身体がノーと言うとき」を初めて読んだ時は目から鱗だったし、彼が開発したセラピーの講義を聞けば聞くほど、学びたいとう気持ちが大きくなりました。


でも日本に帰ったら再び働かないといけないし、勉強している暇なさそうだし、、、と諦めていたら、コロナ時代になってしまった。働きたくても働くところがなく、Stay Homeの時代になって、それだったらCIサイコセラピー学べるじゃないか!ってことで、2020年の夏から、CIセラピーの生徒になりました。


2021年9月には1年のコースが終わりますが、こんなに自己探求をした日々はありませんでした。毎週毎週、複数回、世界各国のCI受講生とセラピーのやり合いっこをしたり、自分を深く見つめないと答えられないハードな質問に答えていくことで、子どもの頃に受け皿がなかった感情に沢山出会えることができた・・・。


Stay Homeだったわけだけれど、これほど色んな国の色んな人と、これほど深い対話をした一年は、今までになかった。家にいながら最高にインターナショナルな日々を送っていた。お陰様で時差の計算が得意になった。


内的家族システムや多重迷走神経理論、ソマティック・エクスペリエンリングやセンサリー・モーター・サイコセラピー、対人神経生物学(Iinter-personal Neurobiology)など、CI以外のモダリティに触れる機会も沢山与えられた。


いっぱい本も読んだし、とんでもない量のレクチャーや動画を見たり聞いたり、洗濯やご飯作りながら耳にイヤホンつけて。(まだ見終わていないものもある)。



結局、2019年にガボール先生から連絡があって、インタビューしたいと言われてから、一度もガボール先生と直接話すことはなく、2021年にはガボール先生は"The Wisdom of Trauma"というドキュメンタリー映画を作り、その後益々有名人となってしまい、今ではトラウマセラピーのスターのような存在で、益々遠い存在のお方・・・。


一体、ガボール先生からのあのメールはなんだったのだろうと・・・たまに思う。


ちょうど今日、河合隼雄先生の、コンステレーションのレクチャーを聞いて、星の巡り合わせのようなことを、ぼんやり感じたところです。


人生は、「わからないもの」であり、不可能だと思っていたことが、それこそ星が巡ってきたみたいに可能になる瞬間があったり、何かがぴったり揃う瞬間があったりする。


以前はそういうのを「バイアスがかかった見方」だと、やけに冷めた目で見ていたこともあったのだけれど・・・。


でも、あまりにも色々なことが、星の巡りのように起こるので、時々計画って、立てる意味はあるのだろうかと思うことさえあったりして。


だからもう少し、星の巡りあわせに委ねていこうかと思うわけです。

これからも、旅は目的を持たず、流れる方向へと、続いていくのだ。


私は基本は現実主義者であり、ミスティック(神秘的)なことやマジカルなことには、あまり興味はありませんけどね。


オンラインでのCIセラピーはこちらから見られます☞ CI セラピー

オンラインセラピー
時々巡り合うのかも

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