Kumi Umuyashiki
シンクロニシティ
更新日:2022年2月7日
昨日はSteve Rossと綿本彰先生の コラボイベント「瞑想と共に生きる」の通訳の日でした。
2009年にSteveと彰先生のイベントの通訳に関わらせて頂いてから、12年振りの再会。
といっても、オンラインでしたが、感慨深いものがありました。
2009年から12年の間に、本当に沢山のヨギーの通訳をさせて頂いたお陰で、ヨガの言葉を奏でることは、呼吸と同じくらい、身近なことになりました。
昨日、イベントが始まって、彰先生の言葉を聞いて、Steveを紹介してもらい、クラスの合間合間、通訳が必要ではないところで、ぽろぽろ涙が・・・。
実はよく、ヨガの通訳しながら泣いている私。
悲しいわけではなくて、感動しているのです。
ああ、この場所だ・・・、と感じるところ。
共鳴するところ。
時空を超えてひとつであるということを感じたり、
あなたが私であり、私があなたである、という感覚になったり。
世の中にはなにひとつ、コントロールできることはないけれど、自分に準備が整った時に、不必要なものは去っていき、必要なものがやってくる。
そういうシフトが起こる時には、色んな出来事がシンクロする・・・。
そうだよね・・・、って涙が出てくる。
私はずっとずっと、Steveと一緒に瞑想をすることを望み続けて来た。
でもそういう機会が訪れず、10年の月日が経ち、いつしかもう、一緒に練習することは諦めていた。
すると今年の1月にSteveから連絡があって、オンラインで瞑想のクラスをするから参加しない?と言われた。
諦めてた時に向こうからやってきたこの機会。
1月から6ヶ月の間、毎週オンラインで彼のダーマトークを聞いて瞑想をしました。
コロナもあって、2021年はプライベートで色々しんどいことが続いていました。
"伝統的なヨガとは真逆" のトラウマケアの勉強も継続していて、自分の中の未解決な問題も、どしどし表面化してきていた。
(補足:トラウマケアでは、体に宿ることを取り戻す練習をするけれど、伝統的なヨガの練習には、自分は体ではない、という教えがあるため、トラウマセンシティブヨガと伝統的なヨガとは相容れないところがあるのです)。
2021年は自分が隠しておきたいような、自分が恥だと思い込んでいたことが表面化してきていた年でもあって、今までその恥や恐れを隠すために行っていた、実にしんどい行為に対して、正直に向き合っていかなければならないという年でもありました。
蓋をしていたものが開いてしまって、中身を見てしまったら、もうそれは見なかったことにはできない。それでこの夏に、ひとつとても身近にあった大切なものを、手放さなければならないことになりました。それは心をもがれるような苦悩だった。
陰ヨガのJoe Barnettの通訳をしている時も、原因身レベルの、「闇雲に信じてしまっていたこと」に、ふと気づいたりして、苦悩がすっと消える体験を、何度かした。
ヨガの言葉を通訳することで、私は解放されていく。
昔からの馴染みあるものの捉え方、それに伴う感情たち。
その感情に基づいて私たちは行動を起こすのだから、知らない間に執着していた「馴染みある信念」が、実は私たちの人生の方向性を司っていたりする。
その信念を手放すことが恐怖なのは、きっと育ってきた中で、その信念を持っていないと、命に関わるほどの危険にさらされると、思い込んでいたからかもしれない。
苦しみは、水の中で溺れて息ができないような感覚かもしれないけれど、実はその水というのは、とっても浅く、溺れるほどの深さを持たないものだったりして・・・。
ふと立ち上がってみると、溺れることは不可能なほどの浅瀬であり、危険だと思っていた外的な要素に影響されることなんて、ちっともなかったんだ、と気づく瞬間。
これは比喩的な表現だけれど、ひとつのサムスカーラ(過去の出来事によってできた印象)に宿っていたエネルギーが途絶えるというのは、こんな感覚のことなのかもしれないと感じながら、
私は危険だと思っていた外的なものに影響を受けることなく、ダメージを受けることなく、実はここにあることができたのだと、溺れていたはずの水の中を、容易に歩くことができたのです。
昨日Steve Rossの通訳をし終えて、12年とは長い年月だと感じつつ、あれだけ切望していた彼とのヨガを通じての再会だったのに、実はそういった「再び出会う」というようなコンセプト自体が、本当は機能していないのだなと感じた。
いつも共にあるものだったら、再会ということはないのだ。
クラスでは、彰先生の癒しパワー満載のヨガも拝見できて、これも感動して涙ぽろぽろ。
最近本当に、涙ぽろぽろになるんだよね、すぐに。
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【余談】
2009年、初めてSteveに会うちょっと前にも、私は人生で結構しんどい体験をしていました。
しんどい思いを乗り越えるためにと、カナダのヨガの先生が、エックハルト・トール(Eckhart Tolle) の"New Earth"という本を私にくれました。
エックハルト・トールはスピリチャル・ティチャーなんですが、彼のその本がとても助けになりました。
その後私は、エックハルト・トールとオペラ・ウィンフェリーというアメリカのアナウンサーが行っていたスピリチャル・ティーチングのインターネットラジオ番組を、毎日聞いていました。
ある晩、そのラジオを聞いていた時に、エックハルト・トールが言った言葉がありました。
それはたぶん、以下みたいなことだった。
"It is not what you want from life. It is about what life wants from you."
「あなたが人生に何を望むかではない。人生があなたから何を望んでいるかだ」
ベッドの中でこの言葉を聞いた瞬間、私の頭の中で、風船が割れるような音がして、何かがふっきれました。その時私は、笑っていた(←ちょっと不気味だけど!)。
その後、あっという間にしんどかったことが楽になって、世界の見え方が変わりました。
そして、ヨガの道を生きようと思った。
そしてすぐに、たまたまインターネットで見つけたヨガ通訳の仕事に応募したら、それがSteve Rossの通訳でした。
これは私のヨガ通訳デビューでした。Steveにも会ったこともどんな人かも知らない。
彰先生は、瞑想のCDを毎日聞いていたので、声と本だけで存じ上げていました。
Steveに会って2日目くらいに、私は彼に伝えました。
エックハルト・トールの本に感銘を受け、彼のインターネットラジオを聞いて、ヨガの練習を深めようと思ったと。
だから、この通訳の仕事にも応募したということを。
するとSteveが、エックハルト・トールは自分の友達だよ、と教えてくれました。
え!友達?
とびっくりしたわけですが、更にもっと驚くことがあったのは、
私が聞いていたインターネットラジオは、Steveがエックハルト・トールをオペラ(アナウンサー)に紹介したから実現したということ。
え!
Steveとエックハルト・トールは友達。
エックハルト・トールのラジオ番組はSteveがいなかったら実現していなかった。
私はエックハルト・トールの本を読んで彼のラジオを聞いて、Steveのところに導かれた。
それはもう、びっくりしました。
人生の分岐点には、こういうこと(シンクロ)がよく起こります。
このお仕事の最中、Steveとの間にはそれ以外にも、色々な摩訶不思議な体験があったりして。そういった体験がなかったら、私はきっとここまでヨガの道を歩んでこなかっただろうと思います。
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【お知らせ】
10月と11月は、Steve Rossと私とで、こぢんまりと、ダーマトーク、気功、瞑想のクラスを開催することになりました。
そのクラスの詳細についてはこちらに書いてあります ☞ Special Class
もし良かったら、どうぞ参加してみてください。
